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日本古来の伝統工芸 一閑張りの魅力

​いっかんばり

◆伝来者の名前の由来のほか諸説あるという

約300年前、戦況の中、中国より日本に亡命した飛来一閑(ひらいいっかん)という学者が一閑張りの技法を伝えたと言われています。その名前から「一閑張り」という呼ばれるようになったという説の他にも「一閑張り」という呼び方には諸説あります。

農民が農閑期に行う手仕事だったから、あるいは、一貫(3,75kg)の重さにも耐える丈夫さから「一貫張り」と書き、その由来もそこにあると伝えられたとか・・・。

いかに、その地域地域の暮らしに広く深く根付いた工芸だったかが伺えます。

 

◆自然素材だけで丈夫で長持ち、修繕し再利用も。

一閑張りの技法は、竹や木を骨組みに和紙を何度も貼り重ねて形を整え、柿渋、或いは漆を塗って色付け艶出しをします。その仕上げは審美性だけでなく防虫、防水効果や補強にもなります。食器や入れ物、傘など、大きなものでは机など暮らしに欠かせない生活用品や人形、お面など、暮らしを彩る工芸品として各地に広まり、根付いたと言われています。また、生活用品が貴重だった時代、古くなったカゴやザルなどを甦られせる技法としても活用されました。

◆「作る楽しみ、使う楽しみ・・・そして、使うほどに味わいを増し愛着が湧く・・・」

一閑張りにはそんな魅力があります。

時を経て受け継がれる間に改良が重ねられ、現在は、日本の伝統工芸のひとつとなりました。

伝統的な和の生活雑貨や和に洋の要素が加わったモダンでおしゃれなバッグや小物など、アイテムも広がり、オリジナリティあふれた手作り品「一閑張り」に注目が集まっています。

​作る楽しみ、使う楽しみがあり、そして、出来上がった作品は使うほどに味わいを増し、愛着が湧いてきます。壊れたら、修繕をしてさらに長く使うこともできます。

一閑張りにはそんな魅力があります。

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